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礼服・スーツのサイズについて~表記の意味を徹底解説~

礼服・スーツのサイズについて~表記の意味を徹底解説~

スーツや礼服を買う際に、最も重要なことは・・・そう!サイズです。

ですが、商品によっては色々なサイズ表記があります。

近所の紳士服専門店へ行くと、ほとんどの商品は「A5」など、アルファベットと数字の組み合わせのサイズが表示されていると思いますが、これらの意味をご存じでしょうか?

今回のコラムはこのサイズ表記の意味について、説明していきたいと思います。

サイズ表記の種類

もっとも認知度の高いサイズ表記は「S」「M」「L」「LL」のサイズ表記だと思います。

一般的にシャツやトップスなど軽衣料と言われる商品は、これらのサイズ表記がほとんどです。

では冒頭にも触れた「A5」のようにアルファベットと数字の組み合わせたサイズ表記は何なのでしょうか?

これは日本のJIS規格に基づいたサイズ表記となります。

アルファベット(J・JY・Y・YA・A・AB・B・BB・BE・E)は横幅を表し、数字(3・4・5・6・7・8)は身長を表しており、この組み合わせがJIS規格のサイズとなります。

現在日本で販売されているほとんどの紳士服スーツや礼服は、このサイズ表記で販売されているかと思います。

もちろん違うサイズ表記の商品もあります。

代表的なものは「ヨーロッパ表記」と「アメリカ表記」となります。

ヨーロッパ表記は、「44、46、48、50・・・」のように表記されており、アメリカ表記は「38・40・42・44・・・」といったように表記されています。

JI規格の主なサイズ表記

日本のJIS規格に基づくサイズは、主に「Y体」「A体」「AB体」「BB体」の4体型と「4号」「5号」「6号」「7号」「8号」の5つの数字の組み合わせ、20サイズが主なサイズとなります。

アルファベットの持つ意味と数字が持つ意味を、それぞれ以下のように説明します。

【アルファベット】

下に行くほど横幅(胸囲や肩幅、ウエスト)が大きくなり、サイズ的にゆったりとしたものになります。

・J体型・・・胸囲とウエストの寸法差が20cm

・JY体型・・・胸囲とウエストの寸法差が18cm

・Y体型・・・胸囲とウエストの寸法差が16cm

・A体型・・・胸囲とウエストの寸法差が12cm

・AB体型・・・胸囲とウエストの寸法差が10cm

・B体型・・・胸囲とウエストの寸法差が8cm

・BB体型・・・胸囲とウエストの寸法差が6cm

・BE体型・・・胸囲とウエストの寸法差が4cm

・E体型・・・胸囲とウエストの寸法差が0cm

数字

下に行くほど縦寸(着丈・袖丈)が長くなります。

・3号・・・身長160cm前後

・4号・・・身長165cm前後

・5号・・・身長170cm前後

・6号・・・身長175cm前後

・7号・・・身長180cm前後

・8号・・・身長185cm前後

このようにJI規格のサイズは、縦と横の組み合わせによってサイズが決まってくるのです。

この中でも一番多いサイズは「A体」と「AB体」と「BB体」、「5号」と「6号」あたり、つまり「A5」「A6」「AB5」「AB6」「BB5」「BB6」サイズになるかと思います。

これらを踏まえると、以下のようなサイズ表が役に立つと思われますので、参考にしてみてください。

 

余談ですが、

私が百貨店などで販売業務に従事している際にサイズをお客様に尋ねると、「身長は〇〇cmで体重は〇〇キロです」と仰るお客様もいらっしゃいました。

紳士服は、体重ではサイズがわかりません。

つまり同じ体重70キロの方でもウエスト寸法が違ってきているので、同じサイズにはならないということです。

皆さんもスーツや礼服を買う際は、ある程度ご自分のお身体の寸法を知っておくと良いかと思います。

JIS規格のサイズ表で近年少なくなったサイズ

上記にもふれておりますが、ほとんどの方は「Y体」「A体」「AB体」「BB体」の4体型と「4号」「5号」「6号」「7号」「8号」の5つの数字の組み合わせ、20サイズが主なサイズとなります。

JIS規格のサイズ表では、その他の体型(横幅)の設定もありますが、近年現物の商品を見ることが少なくなったものを、私の主観も交えてまとめてみました。

【アルファベット】

・J体型・・・ここまで細い方はあまりいない??(ウエストサイズ65cm以下)

・JY体型・・・ここまで細い方はあまりいない??(ウエストサイズ70cm以下)

・YA体・・・Y体と統合

・B体・・・BB体と統合

・BE体・・・BB体と統合

【数字】

・3号・・・平均身長が伸びていることもあり、需要が減ってきている

上記のように統合された体型(「YA体=Y体」、「B体=BB体=BE体」)は、紳士服メーカーや紳士服専門店によって大きく変わってきます。

つまりメーカーやお店によっては、「Y体」を統合して「YA体」として表示するところもあれば、「BB体」を「BE体」に統合しているところもあります。

これは少し消費者からすればわかりにくいですが、

いずれにしても「Y体」と「YA体」2つのサイズを持っているメーカーはないですし、「BB体」と「B体」、「BE体」3つを持っているメーカーもありません。

※紳士服専門店によっては、複数のメーカーから仕入れている場合のみそれぞれのサイズがある場合もあります。

海外のサイズ表記

JIS規格以外のサイズ表記でよく目にするのがヨーロッパ表記とアメリカ表記でしょうか。

特にファッションの街として知られているヨーロッパ表記は、街の紳士服専門店でも一部に取り扱いのあるサイズ表記かもしれません。

【ヨーロッパ表記】

・42・・・日本でいうXS

・44・・・日本でいうS

・46・・・日本でいうM

・48・・・日本でいうL

・50・・・日本でいうLL

・52・・・日本でいう3L

※ただし、イギリス製とフランス製は、上記にあてはまらないサイズ表記が多いので注意してください。

※まれに「R(レギュラー)」がついているサイズがあります。(44R、46Rなど)

これは横幅が大きくなっているサイズを指します。

 

【アメリカ表記】

・36・・・日本でいうS

・38・・・日本でいうM

・40・・・日本でいうL

・42・・・日本でいうLL

・44・・・日本でいう3L

※数字を胸囲を指します。

「36」であれば、胸囲36インチ=91.4cmとなります。

気付かれましたか?

ヨーロッパサイズもアメリカサイズも、サイズの種類が少ないのです。

日本のJIS規格サイズは、最低でも16サイズ、大きいサイズの商品を扱っているお店では30サイズ以上あるのに・・・。

それだけ日本のサイズはサイズによって細かく設定されているのです。

ヨーロッパサイズを日本サイズに落とし込むとしたら、以下のようなサイズになると思います。

参考にしてみてください。

※表にも記載がありますが、ヨーロッパサイズやアメリカサイズは、例えば同じ44サイズでもウエストサイズが全く異なる場合が多々あります。

もし海外で服を買う際は、商品のウエストサイズなどしっかり確認を取り、可能であれば試着後に購入することをおすすめします

JIS規格のサイズは、同じサイズであれば全て同じ着心地なのか

今まで様々なサイズ表記を説明してきましたが、これが一番大事です。

紳士服専門店で、又はインターネットでスーツや礼服を買う際に、JIS規格で同じサイズを買えば、同じ着心地になるのかということです。

答えはNOです。

JIS規格で定められている規格は胸囲とウエストだけです。

例えば、ウエストが80cmのA5サイズの礼服があるとします。

同じウエスト80cmでも股上が深くておへそ部分で履くスラックスと、股上が浅くて腰骨付近で履くスラックス、ウエスト部分は80cmで同じでも履き心地は全く異なります。

つまり同じA5の商品でも、細身のA5とゆったりしたA5があるということです。

スーツや礼服は、生地を「型紙」にあわせて裁断して服に仕立てています。

この型紙は、飲食店でいう「秘伝のタレ」のような存在となり、各メーカーが独自に着心地の良さや見た目の良さなどを追求したオリジナルな物となります。

極端な話、A5というサイズには、型紙の数だけ着心地の違うA5という札が付いた商品があるのです。

また同じ型紙であっても、縫製する工場が違えば微妙に変わってきますし、生地のクオリティによっても微妙に変わってきます。

そのため、紳士服専門店や百貨店などにはそれぞれの型紙の特性を把握した「販売員」又は「フィッティングアドバイザー」という仕事が成り立つわけです。

お店でどの商品が良いかわからなくなった際は、店員さんに「細身の礼服でA5はどれですか?」「ゆったり着られるAB5のスーツはどれですか?」と聞いてみることをおすすめします。

 

ただし全国展開をしている大手紳士服専門店は上記とは異なります。

各社に同じ型紙を使用させて、同じ着心地になるように縫製した商品を仕入れます。

その際厳格に各商品の寸法を計測(検品)しており、異なる縫製メーカーでもかなり近い着心地の商品を納入させることになります。

こういったお店では、スリム型・通常・ゆったり型など2~3種類の型紙である程度統一しているため、商品を探しやすくなっていることは確かです。

まとめ

いかがでしたしょうか?

スーツや礼服を買うためには、今回ご説明したサイズの意味を知らない場合、身体にあったサイズをお買い求めいただけない場合もございます。

また近年ではECサイトで服を買う方の割合も増えてきていますが、ECサイトでは試着をすることができません。

まずは自分の身体の寸法をしっかり把握して、適したサイズをお買い求めくださいね。

皆さまのお役に少しでも立てれば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。