葬儀を行う際、喪主の正装はモーニングを着用することをご存じでしょうか?
モーニングは結婚式で新郎新婦の父親が着用する衣装として認知されています。
ではどのような場合に喪主はモーニングを着用するのでしょうか?
今回のコラムは、葬儀用のモーニング着用方法について書いていきたいと思います。
弊社は昭和21年に創業し、テキスタイルメーカーとしてその歴史をスタートいたしました。多様化にお答えしてきた結果フォーマルウエアからスーツ、カジュアルウエアなどメンズファッション業界の変化に適応し貢献してきました。
モーニングとは・・・
モーニングとは昼間の正礼装(最も格式が高い衣装)です。
冒頭にも述べておりますが、結婚式で新郎新婦の父親が着用する衣装として広く認知されています。
また卒業式で校長先生が着用する衣装、新内閣が発足した際に政治家が着用する衣装などでも認知されています。
このように慶事で着用するイメージのある衣装ですが、実は弔事でも着用する機会はあります。
身近な例を挙げれば葬儀です。
厳格な葬儀では、喪主はモーニングを着用する必要があります。
また、喪主ではない参列者も、大規模な葬儀(例えば国葬など)であれば、モーニングを着用することもあります。
弔事のモーニングの着こなし
では慶事用と弔事用で、装いはどのように変わるのでしょうか。
以下の通り説明します。
〈ネクタイ〉
慶事・・・縞柄のモーニング用ネクタイ、又はシルバーグレーレジメンタル
弔事・・・黒無地
〈麻チーフ・手袋〉
慶事・・・必要
弔事・・・不要
〈シャツ〉
慶事・・・ウィングカラーシャツ
弔事・・・レギュラーカラーシャツ
〈ベスト〉
慶事・・・縞柄ネクタイの場合は白襟付きの黒無地ベスト、シルバーグレーネクタイの場合はグレーベスト
弔事・・・黒無地ベスト(白襟は必ず外す)
一般的な葬儀でも喪主はモーニングは着るべき?
ここまで喪主はモーニングが正式ですとお伝えしてきましたが、実際身の回りの喪主の方でモーニングを着用していた方を覚えていらっしゃいますか?
あまりいないのではないかと思われます。
一般の方の葬儀は、現在略式化されている傾向がありますので、喪主の方もモーニングではなく略礼服を着用するケースが多いようです。
また葬儀自体の形式も近年は変化しており、特にコロナ禍を過ぎたあたりから、「家族葬」の割合が一段と増したようです。
そのような背景もあり、一般的に喪主の方がモーニングを着用することが減ってきたことも事実となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
余談ですが、先日三笠宮妃の百合子さま 「斂葬の儀」が行われました。
当店レンタル110番にも、恐らくその斂葬の儀に参列されると思われる葬儀用モーニングのご注文を多く承りました。
一般的な家族葬であればモーニングを着用する必要はありませんが、厳格な葬儀を行う喪主の方はモーニングを着用することをおすすめいたします。
今回のコラムが皆さまのお役に立つ情報であったならば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。